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エゾロジー倶楽部(根圏の巻)

昨晩は第10回エゾロジー倶楽部でした。

おひさしぶりの信濃先生の「根圏」のお話。

 植物の根は、動物で言えば腸のしくみにとても良く似ていて、どちらも養分と水分を吸収するところです。繊毛が内側を向いて筒になっていて、そこに食べ物を通して吸収するのが腸で、根毛が外側を向いていて、その周りの養分水分を吸収するのが根ということになります。

 そして、腸内菌が腸の働きを助けているように、根の周り(根圏)の菌や微生物が根の養分吸収を助けているのです。微生物が有機物を無機物に分解してくれることではじめて、根が吸収できる状態になるのだそうです。

 さて、動物は自ら食べ物を取りに行くのに対して、植物は動けないので、たまたま根の周りにいる微生物と養分で生きているのかと思ったら、にゃにゃにゃんと根が微生物を引き寄せているというのです。

 どうやって?

 根は微生物が好む分泌液(糖らしい)を出しており、それによって微生物が根の周りに寄ってくるっ来て、養分吸収を助けているんじゃないかと。恐るべし植物!すごいですねぇ。

 ところが、そんな微生物たちですが、どの微生物が働いているのか特定できていないとのこと。
 えっ?どうして?すぐに分かりそうなものを。と思っちゃいますが、
 根の周りって数百万種(もちろん研究者でも予想の数値ですよ。とにかくまだまだわかってないんですから)微生物がいるらしく、どんな微生物がどんな働きをしているのかわかっていないんだそうです。未知なる世界がここにもあるんですね。
 1gの土壌の中には、1億~1兆匹、数百万種の微生物がいて、さらに遺伝子が移り変わっていくんだとか。宇宙です!

 なので、「DNA鑑定すればいいじゃん」と思っても、微生物ひとつひとつを取り出して培養することが困難!DNA鑑定どころではないわけですね。

 先生の研究のユニークなのは、「だったら数百万種まとめてDNAを調べちゃおう」というアプローチです。微生物をひとつひとつ選別しないで、群ごとごそっとまとめてDNAを調べ、どの微生物のDNAかはわからなくても、植物の育ち具合との関連性が見られるDNAを探そうとされているのです。(メタゲノムアプローチ)
 (良く使われるキーワードでマスな流行の傾向を探るネットにも似てるかも。)

 信濃先生の研究チームのHP


 この日は、有機農業のジレンマ、都市農業の未来など、考えさせられる話題がてんこ盛りでございました。

 特に有機農業のジレンマは、今度時間をとって話題にしたいですわん。昨日、始めて来て下さったYさんの南幌町の話もすごく興味深いので、ぜひぜひまた!


 毎月定例となったエゾロジー倶楽部と、文学研究科のインタビューは、分野がある意味対極なんですけど、だんだん私の中でクロスし始めています。
 どちらもひとつひとつ細かいことががわからなくても、聞き続けているとすっと霧が晴れるが如くその研究の世界が見えてくることがあります。(私なりにですけどね)
 そんな体験が、ほんと面白い!

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コメント

ご無沙汰しておりました。
もっとのんびりこういうネタは話したいものですね。
まだまだやる事も、勉強しなければ行けない事もあることを痛感しております。
今後ともお手柔らかに

S濃先生 エゾロジーお疲れさまでした。

>もっとのんびりこういうネタは話したいものですね。

やーほんとそうです。そういう場をつくっていきたいです。

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