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元旦から考えた・「不都合な真実」を見て

 新年早々2本映画を観ました。

 一本目

 キンキーブーツ

 実話に基づいたイギリス映画。倒産寸前の田舎町の靴工場が、ニッチ市場に打って出ることになる。その市場とは男性用のおしゃれな女性ブーツ。“What can I do?”(おれに何ができるっていうんだい)としか言えない社長なりたてのチャーリーは、優柔不断だけど憎めないキャラ。音楽もストーリーも楽しい映画で、★★★☆☆ 3つ星。


 二本目

 不都合な真実

 地球温暖化の警告と対策を呼び掛けたアル・ゴア氏のスライド講演の映画化。製作された2005以降のデータについても語っている特典付き。★★★★☆ 4つ星。

 昨年、書籍を読んで、映画も見たい、見たいと思いつつ“今頃”になってしまいました。というか、飛びつくにはちょっと怖いとも思っていたからです。

 地球温暖化を語る上(何でもそうですけど)で、科学データの扱い方にはとても注意が必要。特に“予測”に関しては、一部で「センセーショナルに言い過ぎている」という批判もあり、私自身も“予測”の部分で「言いきっちゃていいの?」と思う点もありましたが、それを差し引いても大筋説得されることに違和感はありませんでした。長男君と一緒に地球温暖化を考えるきっかけとして、出発点としていい映画でした。
 もちろん行動につなげなければ見た意味がないんですけどね。
 プレゼンテーション、英語、ドキュメント映画の手法としても私的には勉強になりました。

 まず私は、アル・ゴア氏が全米、世界各国に行き、講演をしているという行動を称賛します。「講演」をして巡るというのは、多くの人たちのバックアップを必要とし、その労力はたいへんなものですが、実際に生の声を聞いてもらう「講演」というスタイルは独特の力を持っていると思いました。
 それは、観衆と講演者の間にメディアが挟まらない伝え方です。このシンプルな「直接」というスタイルは、大統領選挙を戦ったことのあるアル・ゴア氏が選んだメッセージの伝え方だったのではないかと推察しました。

 講演を書籍、映画化したタイミングの良さもあって、彼のメッセージが支持された(批判もありますが)のではないかと思いました。講演は繰り返し繰り返し話すことで、修正も繰り返されます。直接話せば、直接質問や感想、反応が返ってくる。そうすることで、講演はどんどん洗練されていきます。もちろん講演者に学習する気があればのことですが。
 1000回の講演経験の上で書籍化され、映画化されただけに、その一言ひとことに経験と意志を感じました。できることなら直接、講演を聞いてみたいです。

 ふと思い出したことがあります。11月にサイエンスアゴラの閉会基調講演で聞いた岡田弘先生の地震・噴火・津波の防災の講演です。地震は予測に限界がある災害であるため、「必ず起きる」と言い切れない。そのため、「起きないかもしれない」と思って動かない人が多いのが難題。しかし、起きてから対策するよりも、防災しておく方が人命が助かり、経済的であることが明白。岡田先生の話は、どう備えるかということを有珠山の実況中継さながらに紹介してくださるものでした。(先生の熱意と迫力ではアル・ゴア氏を上回っているはずだと個人的には思うのですが、聴衆の少なさ、注目度の低さはどうにかせんとと思う)

 地震・噴火・津波は防ぎようのない自然現象ですが、その繰り返しから人々は「防災」を学びつつある。周知に至るにはまだまだ長い道のりがありそうですが。
 地球温暖化は防ぎようがある、もしくは遅らせることができる災害ですが、起きてからでは学ぶどころではないというのが特徴なんですよね。起きるといってもドカンと起きるわけではなく、じわじわと起きつつあって、どこまで行けば「まずい!」と思うか、それにかかっているというわけです。

 あと、地球温暖化(大気中のCO2増)自体は直接的な災害ではなく、それに関連してどう自然災害や自然体系が変わるかが人間にとって直接的な問題です。だから、そこの関連付けが難しいところ。エコも有効な対策かどうか見定めないとモラルだけで空回りする危険性もある。コミュニケーターとしてはそのへんウォッチングしないととは思います。

 でも、とりあえず、行動しておいていいと思うことは、行動してみるのが私流かな。

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