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確かめ方を探る計測の世界

 昨日、北大 de Night cafeの「幾ーKI-」に参加しました。

 今回のゲストのT田先生の研究は、昨年北大創成研WEBサイトのトップランナーズカフェというバーチャルサイエンスカフェサイトで記事を書かせていただいたので、とても思い入れのある研究です。
 昨日お話を聞きながら、去年、3Dより多いディメンジョンを苦手とする私が、必死に「渦光」のイメージを持とうとしたことが、非常になつかしく思い出されました。

 さすがに、昨年インタビューさせていただいた時よりも自分の理解が深まっていることが確かめられ、ちょっとうれしかったです。

 さて、ここからは私の創作したお話でして、決してサイエンスカフェでこの通り話されてはいませんのであしからず。というかほとんど私の勝手な解釈です。が、私の解釈を聞いたうちの隣人は「だったらわかる」と言ってくれました。(笑)
 なんにせよ、今の私というフィルターを通して表現してみるだけですので、正確性を保障するものではありません。一応。

 
 「ひげ結晶」と「リング結晶」という二つの結晶(物質)があったとします。
 この二つの結晶の特徴を成すものは電子のつながり方だと仮定します。しかし、電子のつながり方を目で見ることはできません。その場合、どうやって確かめるのか?

 そう、中を見ることができない部屋に誰がいるのかを知ろうとした時、どうするか。

 ノックをしてみます。

 トン、トン

 「はい」

 その声(応答)によって、顔や姿が見えずとも、中にいる人が男か女か、若いか年配か、などの情報が得られます。

 同様に、結晶もノックして(光をあてて)みます。
 ノックの仕方はさまざまあります。また、同じノックでも温度によって応答が変わる場合もあります。今目指すのは、ひげ結晶とリング結晶の電子のつながり方の差を応答してくれるノックを見つけることです。

 そのため、あてる光(ノック)を工夫してみます。電子のつながり方の違いを、距離や強さといった単位ではなく、トポロジー(ここでは電子のつながり具合)という単位で測れるノック(光)を考えるのです。

 そこで、トポロジーの違いを応答させる光もまた、トポロジーにこだわった光を使えば、結晶の差が応答の差にでるのではないかと。(こんなこと考える人がいるってこと自体すごい!)

 トポロジーの違う光とは、、、それは位相をわざとずらして作り出す光。ひとつの波長(波長とは色の違いに順ずる単位)のレーザー光は位相が揃っています。それを微細ならせん状の鏡に反射させることによって位相のずれ(偏光)を起こさせ、それを結晶にあててみるということをやってみます。すると、その応答をグラフにしてみると、ある温度帯域において、ひげ結晶とリング結晶に応答の差が見られ、これによって結晶を特定できるノック(光)を見つけたというわけです。

 実際にはらせん状の鏡ではなく偏光させて擬似的なものをつくっているそうです。


 私がなにげに気付いて感動したのは、計測技術の進歩が新素材の開発に欠かせないということでした。さまざまな素材、例えばナノチューブなどのナノ単位やそれよりも小さな単位にこだわりのある素材が開発されていっても、それが作れているのかいないのかを確かめる技術無しには素材の一般化(普及)はできないはずです。計測技術というのは新素材の研究と表裏一体となって進歩していかなくてはならない技術だと納得したのです。

 物質の計測には、音、電気、光といった振動の応答や化学的な反応を使っています。素材自体に影響を与えることなく、どういった振動を与えればどのような応答がかえってくるのかを特定できてこそ、それぞれの物質を特定できる計測が成立できたと言えるのだと思います。

 T田先生の計測の領域はもはやナノを超えたさらに小さな単位の領域の違いを測定する技術に向っています。そんじょそこらの測定では違いを表さず、研ぎ澄まされた特殊な光信号にだけその姿を現すような物質の世界に、計測の研究が突入していることを教えてくださったのだと思います。

 そして、その特殊な光とは、位相差にまでこだわった桁外れの単位を微調整できる技術によって生み出せる光です。その光を町中のカフェに持ち込んで見せれるようなコンパクトな機材があるというのも驚きでした。

 
 まだまだ疑問も多い私ですけど、T田先生の研究の何がおもしろいかだけは、人に語れる一般人だと思っているんですけど。。。きゃー思い違いだったらごめんなさい。


*あと、偏光版をつかった渦光のつくり方のモデルをあの場で思いついたので、サイエンスカフェで配られていたメモ用紙をはさみで切り刻んで工作してみました。一応カフェが終わってから、T田先生にこの解釈で合ってますか?とお見せしたらまんざらでもなかったです。イエーーイ!

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コメント

いつも詳細なレポートありがとうございます。さすがコミュニケーター!模範的なお客様です!
あの「コンパクトな機材」メチャメチャ高いんですよお~。

M姫の模範演技ほどではございませんわ。

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