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人生、ぎったんばったん

 あくまで私の話。

 年齢と共に鈍くなる感性があるのか、ちょっとやそっとのことに悩まなくなるようである。逆に感動することは増えたかなと。
 そう!挫折感とか絶望感とか死にたいとかそういうことを思わなくなったなあと思う。それはシアワセだからじゃないのと思われるかもしれないが、シアワセは状態ではなく、見方にしか過ぎず、ネガティブな感性が鈍くなった分、ポジティブに楽に思っているだけのことだろう。


 そんな私でも20代の頃、会社の帰り、電車の中で絶望感でひとりで大泣きしたりした記憶がある。が、何を悩んでいたのか今ではまるで思い出せない。20代はとにかく何か意気込んでいたし、限界に苦しんだ時期だった。

 それが、30代になってふっと力が抜けた。まあ、いろんなことをあきらめたんだろうな。(あきらめた割には結婚はしたけど) たぶん30代から私の脳天気人生が開花したかも。

 ところが34歳の時にものすごい絶望感を味わったことがある。瞬間最大風速100メートルみたいな。

 長男君を産院で出産して入院していた私のところに、友人達がお見舞いに来てくれていたころのこと。産んで3日後にある友人が一冊の本を持って来た。その本は「こどもは母乳だけで育てなさい」という本で、友人曰く「自分はこの本の通りにしたらこどもは丈夫に育っているし、アトピーもない」と。

 当時、妊娠して私が買った妊娠・出産・育児書は一冊だけ。あっちこっち読んでもみんな同じだろうと思って「これ!」と思ったシンプルな一冊だけをバイブルにしていた。

 そこへやってきた「母乳だけ思想」の本。産んでみればやっぱりいろいろ心配になるもので、友人のことばにすがってみたくなり、その本を1日で読みきってしまった。そして、泣き崩れた。

 すでに生後4日目。産院は母乳の安定供給までのつなぎで粉ミルクを飲ませてくれていた。しかし、その本によると、「一滴でも粉ミルクを飲ませた子は体質が変わってしまう」ようなことが書いてあり、「すでにわが子は手遅れだ!」と本気でマジで絶望した。なんで産む前にこの本を持ってこなかったのかと友人を怨みもした。

 もちろん冷静に考えれば、バカな話なのだが、出産後のホルモンの激変の最中、かなりブルーになる要因を抱えていた時期だったことと、初めての子で「失敗したくない、間違いたくない」という気持ちがかなり強かったため、崖に突き落とされたようだったのだ。

 そんな絶望から立ち直れたのは、泣きながら電話をかけた先の親友のことばだった。
 「うちは粉ミルクもあげたけど、元気だし、アトピーもないよ~」

 はっとした。「粉ミルク=病弱、アトピー」と思い込んでいた自分に気がついた。

 「この本はひとつの考え方なんだ」と思えた瞬間、持ってきてくれた友人には悪かったが、その本を棄てた。

 「本を棄て、わが子を抱け」と、錯乱する中にあっても残っていた理性が教えてくれたのだった。
 このことは私にさまざまなことを教えてくれた。


 例えば、
 出産・育児に関して、先輩ママは出産武勇伝やアドバイスに燃えたりする。だが、時にそれは押し付けになることがあり、新米ママを悩ませることになるかもしれないことを知った。先日もこれからママになる人から「あーしたら」という人と「こーしたら」という人がいて、どっちが正しいのかと聞かれた。

 私が言えることは「どっちもその人にとって正しいんじゃない。だから正しいとか正しくないとかではなくてチョイスのひとつとして聞いておけば楽だよ。あとは赤ちゃんの顔(状態)見て自分で選べばいいんじゃないかな」と。

 またこのことをきっかけに、私は本に書いてあること、医者ぽい人(医学博士=医者ではない!)のことばを鵜呑みにしなくなった。明らかに疑えることだけでなく、もっともらしいことを無視できる自分になれたのだ。

 そしてリスクゼロの育児を目指すのではなく、食品、薬、環境、教育とは自分なりの納得の仕方で付き合っていこうと思うようになったのである。それが人と同じだろうが違ってようがあまり気にせずに。


 なんで今頃こんなこと思い出したんだろう?。。。。

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コメント

はじめまして
青山と申します

私は、今小説を書いているのですが、

赤ちゃんが登場するんです。


私は、子供を育てたことが無いので、

わからないことだらけ・・・・・

まず、どうしても教えていただきたいのが、


母乳を与えているときの心境です。

幸せな感じがするのでしょうか

ただ大変なだけなのでしょうか

苦痛なのでしょうか

心地よいのでしょうか

自分が、

赤ちゃんだったときの記憶でもあれば

まだ、救われるのですが・・・・

ぜんぜん覚えていません(笑)

レスどうぞよろしくお願いいたします。


青山さま、こんにちは
ご質問ですが、よくも悪くもニンゲン忘れる生き物です。出産の痛みを忘れられるから次の子が産めるのかもしれません。
母乳を与えている期間というのは1年ぐらいに渡り長いものです。(人によって違います) その都度状況も赤ちゃんの状態(のみっぷり)も違います。
親の方はテレビ見ながらでも本を読みながらでも、ご飯を食べながらでも(この時は手が三本ほしかった)、寝ながらでもあげられますから、特にどうと思ったことがなかったように記憶しております。泣かれれば「しゃーないな」って感じでカラダが動くだけで、頭で考えてないって感じでした。(これも人によって違うとは思いますが)

母乳の時期は母乳を出すためのホルモンが出ていて、それがけっこう理性を奪うんです。動物化するというか、理屈で考えて行動しているというより本能的な行動だったなって。そのせいか、小説向きの描写が思い浮かばないんです。すみません。
あとテレビでよく赤ちゃんがおっぱいをごくごく飲んでいるところがありますが、あれは3,4ヶ月の赤ちゃんで、最初はあんなじゃないですよ。

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