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韓国でも科学技術コミュニケーターが必要のようです

 昨日は北大の留学生MJが家に夕飯を食べに来ました。
 MJは韓国ソウル大の学生で、海洋学を学んでいる女の子です。(超エリートなのだけどまったくそのそぶりを見せないところがかわいい。)

 昨年9月にHUSTEPという交換留学制度で来日。「寮の空きを10月まで待たなくてはいけない学生たちをホームステイさせてもらえないか」と、留学生センターからhelpの要請が来たことがきっかけです。
 1週間しかホームステイしませんでしたが、その後もずっと交流が続いていて、買い物に行ったり、旭山動物園に行ったり、ごはん食べに来たりしています。

 2月以降、私があまりに忙しくて連絡してなかったのに、CoSTEPシンポジウムの私の写真入りポスターを学内で見つけ、作品発表会にかけつけてくれたいい子です。

 彼女も韓国におけるサイエンスコミュニケーションの必要性を強く感じていて、シンポジウムに出て、とっても関心を持ったそうです。
 そして、今の韓国の現状を熱く語ってくれました。(すっごく上手になった日本語で)

 韓国は経済が悪化し、雇用がたいへん不安定な状態だそうです。つい10年ほど前までは理系も人気があったそうですが、今は医学と歯学と法学が人気で自然科学の人気ががた落ちしたそうです。それもこれも卒業したあとの雇用や研究に希望が持てないからだそうです。

 『理系白書』という本を紹介したら、「同じ!!!」と叫んでいました。文系社会にいかに科学技術を理解してもらうか、きちんと予算をもらうのか、みんな苦労していると。

 で、ES細胞のファン教授話になって。MJのソウル大の先生から聞いた話としてですが、

「国と民衆がものすごいプレッシャーをファン教授に与えていた。同じ理系人間は研究の難しさを知っているからあんなプレシャーの仕方はしない。科学がわからない人たちが“がんばれ、早く、がんばれ”とプレッシャーを与え続けた。その様子は異常なものだった。」

「例えば、ファン教授の研究施設の周りにはいつも監視の目があり、建物もほとんど隔離されていた。研究者たちの住まいもひとつの建物にまとめられ監視されていた。たくさんの研究者がいたが、結婚できたのは2人というほど、外部と遮断されていたようです。ファン教授の自宅の回りもいつも警官がいたので、その地区一体は泥棒がいなかったぐらいといわれている」

 で、MJと私の結論。 かなり短絡的ですが。。。(*^^;;
 「科学技術コミュニケーターがついていたらねぇ。。。かわいそうに」

 もちろん捏造は悪いことです。でも事件の背景から多くの人たちが学ぶことがあるんじゃないかと思うわけです。ファンさん、発覚してけっこうホッとしてるんじゃないかしらねぇ。あのまま突っ走れるわけないのは知っていたと思うのですが。
 あせったばかりに。。。もしかするとすばらしい研究になったかもしれないものを。。。日本も文系社会ですので、気をつけなきゃですよね。

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コメント

CoSTEP講師のkurakuraです。
と言ってもわかっていたただけないかもしれませんが。某大学院の生命倫理のクラスの準備のために「ぐぐって」いたら、このページにたどりつきました。生命「倫理」の問題のほとんどはコミュニケーションの問題だと思います。ある技術の実現可能性はどれくらいなのか。実現するためにどのくらいのコストがかかるのか。そういうことをきちんと伝えられる人がもっと必要だとつねづね思っています。

わかりますよ。一部地域で「蔵ちゃん」と呼ばれています。その節はお世話になりました。
研究者にコミュニケーションもすべて任せるのは酷なことだと思っています。「伝える人」そして「ちゃんと伝わる人」が本当に必要ですね。

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